2011年8月28日日曜日

飛散した燃料棒とペレットは除染できるのか?

福島第一原発の事故で放出された放射性セシウムの量が、広島に投下された原子爆弾の168個分にあたるという試算結果が明らかになった。セシウム137は半減期が30年に及ぶため、環境への長期間の影響が心配される。
出典 ANN 8月27日
【原発】セシウム放出量は広島原爆の168個分


注)ロゴが入っている画像はトリミング、URL記入、画質調整、などで加工してあります。
オリジナル画像はURLからご入手ください。


 
国立環境研究所の研究グループは、放射性物質の影響は福島県以外に、宮城県や山形県、岩手県、関東1都6県、静岡県、山梨県、長野県、新潟県など広域に及ぶことを明らかにした。また、福島第一原発で放出されたヨウ素131の13%、セシウム137の22%が日本の陸地に沈着したと推計した。
平成23年3月11日から29日におけるヨウ素131とセシウム137の積算沈着量(上図)と平均濃度(下図)
出典 国立環境研究所
http://www.nies.go.jp/whatsnew/2011/20110825/images/zu_03b.gif




1・2号機主排気筒から

ベントで噴き出した核燃料が漏れ、

10,000mSv/時以上の線量が測定された
この10,000mSv/時以上という数字は計測機器の最大目盛であり、目盛が振り切れたということだ。実際の放射線量は更に大きいはずだ。
出典 東京電力
http://www.tepco.co.jp/en/news/110311/images/110805_1.jpg



3号機ダストサンプリング風景 8月24日撮影
出典 東京電力



黒煙を噴き上げる3号機 3月21日撮影
出典 東京電力



鎮火後の写真(拡大) 8月24日撮影
3号機建屋の南側に燃料棒様の棒状の物体が散在している
周囲は黒く焼けただれ、鉄筋は熱でグニャリと曲がり錆ている
出典 東京電力



燃料棒とペレット
細長い金属棒(燃料棒)の中に黒色のペレット(ウラン)が入っている
出典 Visual Tour of Fukushima Daiichi


3号機使用済核燃料プールの核燃料が飛散したようだ

福島3号保管核燃料棒一束しか確認出来ず!核燃料即発臨界爆発原因?7/1(字幕




4号機爆発の原因は不明のままだ


4号機3階北壁の穴から何かが漏れる
出典 東京電力



4号機3階北壁の穴から何かが漏れる
出典 東京電力



3階北壁の穴から黒色の物質が漏れ出している

黒色のウラン燃料のようだ
出典 東京電力





東京電力は水漏れや水蒸気漏れは発表するが、
黒色の物質の漏れは無視している。
出典 東京電力




ウランを焼き固めた黒色のペレット(左)
出典 四国電力




黒色の物質は4号機原子炉から漏れる核燃料か?
東電は原子炉に注水(黄色枠)しており黒色物質は原子炉から漏れたようだ(赤矢印
出典 東京電力

参考
4号機原子炉に核燃料が存在する疑いがある

4号機の原子炉が白煙を吹く! 画像&動画を追加
4号機に連日200トン注水中!
4号機の原子炉で核燃料が燃焼中! その2 「動画あり」
4号機に原子炉爆発の疑い、しかもプラントパラメーターは非公開
4号機の原子炉で核燃料が燃焼中!




東京電力は4号機爆発は3号機の水素流入が原因という
出典 TBS 8月28日
4号機爆発は3号機の水素流入が原因か



東京電力の水素爆発説は3階北壁の穴を説明していない
出典 東京電力




水素爆発説では4号機核燃料プールから膨大な量の放射性ヨウ素が検出されたことを説明できない
使用済燃料プールの中で核の連鎖反応が起きていた
 
福島原発事故:4号機燃料プールでも起こっていた核反応(4/18)



福島県に放射性廃棄物貯蔵施設を設置
福島県庁で佐藤知事と会談した菅総理は、除染作業に伴って発生する放射性廃棄物の中間貯蔵施設を福島県内に設置したいとの意向を伝えました。
出典 TBS 8月27日



放射能で故郷が死の町になってしまった
ウクライナ美女が"千と千尋~"主題歌を熱唱 Nataliya Gudziy sings "Spirited Away" 


コメント

福島第一原発の事故で放出された放射性セシウムの量が、広島に投下された原子爆弾の168個分にあたると発表された。セシウム137は半減期が30年に及ぶため長期間の影響が心配される。

国立環境研究所は放射性物質の影響が広域に及ぶことを明らかにし、福島第一原発で放出されたヨウ素131の13%、セシウム137の22%が日本の陸地に沈着したという。

しかし、実際の汚染はもっと大きいかもしれない。1・2号機主排気筒からは10,000mSv/時以上の放射線量が観測されている。この10,000mSv/時以上という数字は単に計測機器の最大目盛が振り切れたのだ。実際はこれより大幅に高い放射能が漏れている。最近公開された3号機の写真にはバラバラになった燃料棒様の物体が映り込んでいる。

東京電力は4号機の爆発は3号機から流入した水素が原因だと発表したが、それでは4号機の使用済核燃料プールから高濃度の放射性ヨウ素が検出された事実を説明できない。また、4号機3階北壁の穴からペレット様の黒色の物質が漏れている件についても説明がない。

政府は福島を放射性廃棄物の最終処分場にはしないというが広範囲に飛散した核燃料の回収は可能だろうか?



2 件のコメント:

  1. 前略

    いつも参考にさせて戴いております。

    たいしたことは書けませんが、とにかく、
    1号機以外の爆発原因は、謎だらけです。
    1号機は爆発して吹っ飛んだのが上部の位置なので、おおむね水素爆発かもしれないとは思うのですが、
    その他については、全く不可解です。

    2号機も、内部のどこで爆発があったのか明らかではなく、
    3号の爆発原因にも、諸説あり、
    4号に至っては火災なのか爆発なのかも不明。

    これまでの、いろいろな事故・事象の原因究明をする気が全くないか、または東電が分かっていても、発表する気が全くないような状態で、

    この場に及んで、まだ「安全な原発に改良できる」などと思い込んでいる馬鹿どもの気が知れません。

    ご指摘の燃料ペレットの飛散距離は、
    信じられないほど、範囲が広いと思います。
    たぶん、早期の段階で、米軍機が上空からセンサーで、敷地内外にまで、飛散している熱源を発見していると思います。

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  2. http://www.mumyouan.com/k/?U1596

    上述の投稿に少し書きましたが、
    3号、4号の周辺状況は、降雨量が増えると
    分かりやすいと思います。
    ふだんの作業では、水がかからない領域に、雨で水がかかると、
    あちこちから、蒸気が上がると思いますので、
    雨の日は、観察にもってこいです。

    敬具

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