2011年4月23日土曜日

使用済核燃料プールの危機

福島第一原発3号機4号機の使用済核燃料プール画像を見ると
3号機のプールは壊れ、4号機のプールでは核燃料が燃焼中のようです。


3号機の使用済核燃料プール
3号機の使用済核燃料プール(3月15日東京電力撮影)。青い円の内側にプールがある。プールは浅く、大量のスクラップが沈んでいる。水は透明である。



3号機の使用済核燃料プール 近景
3号機の使用済核燃料プールの近景(4月14日東京電力撮影)。青い枠内に澄んだ水が貯まっている。プールの底に瓦礫が入っており、底は浅い。プール周囲のコンクリートが破損しており、セメントの破片や鉄筋が散乱している。プールが激しい損傷を受けていることから貯蔵されていた核燃料が損傷した、あるいは吹き飛んだ可能性は否定できない。また、損傷を受けたプールが自重で崩壊する恐れもある

参照
3号機の使用済核燃料プールの底が見える



4号機の使用済核燃料プール
注水ポンプ車の先にカメラを付けて撮影(4月14日東電)。使用済核燃料プールの水を採取している。プールの水は濁っており底が見えない。



4号機の使用済核燃料プール(2)
4号機の使用済核燃料プール(4月14日東電)。水を採取するための器具を水中に入れたが、水が濁っており底が見えない正常な状態ではプール水面から10メートル下にある核燃料が明瞭に見えるはずである。今回の作業では水を採取する器具をプール表面からわずか2メートル下に入れただけで器具が全く見えずプールの水が混濁していることが判る。4号機の使用済核燃料プールには、被災当時点検中だったため、使用済核燃料だけでなく使用中の核燃料も貯蔵されていた。画像からは核燃料が何らかの科学反応を続けており、その結果生じた水素ガスなどの物質が水を混濁させていると考えられる。



正常時ならばこのように見えます
原子炉の透明な水と水底に見える核燃料
これは1号機の原子炉に核燃料を挿入している写真であるが、正常な状態では水は透明であり肉眼で水底にある核燃料がはっきり見える。

参考
4号機プールの核燃料、発熱突出 まだ使用途中の燃料も 
六つの原子炉がある福島第一原発のうち、4号機のプールの発熱量はとくに大きい。使用済み燃料783本のほか、まだ使い終えていない燃料548本が保管されている。機器の交換のため炉内から取り出されていた。使い終えていない燃料の方が使用済み燃料より熱が大きいことも発熱量の大きさに影響している。

4号機のプールでの発熱量は毎時約200万キロカロリー。約1400立方メートル入る貯蔵プールの水の温度を、単純に計算すると1時間あたり約2度上げることになる。




使用済核燃料プールは爆発するのか
1号機、2号機、3号機、4号機の使用済核燃料プールから発生した水素ガスが建屋内に貯留して水素爆発を起こす可能性はゼロではないが、建屋はすでに壊れており水素ガスの貯留による爆発は無さそうである。公開された写真を見る限り、3号機では使用済核燃料プールから大半の燃料が吹き飛んでおり運良く冷温停止したようである。4号機は使用中の核燃料が貯蔵されており最悪の場合、再臨界からメルトダウンに至る可能性が否定できない。また、4号機の建屋がボロボロであり自重で崩壊する危険もある。1号機と2号機の使用済核燃料プールの状態は不明である。



4号機は自重で崩れるのか?
あるいは再臨界からメルトダウンするのか?予断を許さない状況が続く。




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